こんにちは、ちゃっぴーです。レート2000↑を達成できたので、構築を紹介します。伝説環境の1発目ですが、かなり良い構築に仕上がったと思います!
【構築経緯】
テラパゴスで遊びたい!!
から入りました。
テラパゴスというポケモンの世間の評価は「意味不明なポケモンだけど、一部の変な人が使ってそう」って感じでしたよね。「一部の変な人」とは間違いなく自分のことだと、そう確信してテラパゴスの考察を始めました。
・環境考察
まず伝説環境における傾向として、「ぼくが考えたさいきょうのポケモン」が作りやすいことが挙げられる。そういうポケモンは積んで全抜きを狙ってくることが多いため、相手のエースを妨害できる駒が必須であると考えていた。そして相手もまた、ストッパーを仕込んでくる可能性は高い。さいきょうポケモンを生み出すのは自分も得意だが、強さも型も未知数な伝説ポケモン相手に1匹のエースで勝負するのは広い範囲に対応できないと考えた。 よって、テラパゴスに全てを託すのではなく積みエースになれる一般枠を縦に並べる必要がある。
そしてもう一つ、1発目のシーズンということもあり初見殺しは強い。その中でもテラスタルに依存しない、相手目線「気付いたら負けている」ような初見殺しがある構築を目指した。
さらにテラパゴス軸でいうと、ステロ毒菱は対策が必須。ステロはまだしも毒菱だけは通すわけにはいかないので、毒枠も必要である。
これらを意識して、テラパゴスから構築を組み始めた。
・構築作成
構築に必要なものをまとめると、
①吠える、黒い霧、天然などのストッパーを基本選出に組み込む
②伝説枠に一任しない、第二のエースを見つける
③毒タイプは必ず入れる
といったところ。
まずはテラパゴス。単体考察は長いので最後にまとめます。最終的な結論としては、しっかり殴る積みエースで、身代わりや積み合いによるPP枯らし、TODに屈さないことを目標に型を完成させた。ついでに①を満たすポケモンにもなったのがえらかった。
そして重要な取り巻き。先ほどの①②③の条件すべてを満たす最強ポケモンが、存在したんです。それがレッドカードオオニューラ。この構築の核と言っていい。伝説環境でサーフゴーが減っているのもかなり追い風だった。
また、この型を強く使うにはステロが必須なため、安定してステロを撒けるブリジュラスを採用。
ブリでステロを撒く→レッカオニュで荒らす→パゴスで〆る という基本プランがここで決まった。
残りの枠。テラパゴスが高速スピンを持っているため、ステロさえなければ強いのに!という第二のエースポケモンを採用したい。そして選ばれたのが襷パオジアン。初手に出して相手にテラスを切らせるorラストに出して剣舞不意ですべて貫く という2つのプランを選べるのが強かった。
また、テラパゴスを軸にしている時点で絶対にきついコライドンを対策する必要があるため、ビルドソウブレイズを採用。まぁ基本の型だが、コライドンの蜻蛉を誘発させるのが偉かった。
最後の枠。浮いてるポケモンを入れたかったが、サイクル構築でないランドロスとテラス権のないカイリューは微妙と感じたため、かなり悩んでいた。とりあえず試運転をしていると初手黒バドと鉢巻カイリューに破壊されることに気付いたため、アストラルビットと神速を両方無効にできるリキキリンを採用。とりあえずクッションとして投げて荒らしてくれればいいので、欠伸の一貫を切りつつトリックで負荷をかけられる火炎玉を持たせた。選出率は高くないが、このキリンを採用した瞬間から勝率が跳ね上がった。
構築完成〜!!
【個体紹介】
テラパゴス(テラスタル) @ たべのこし
テラスタイプ: ステラ
特性: テラスシェル
性格: おくびょう
178(60)-103-131(4)-149(188)-131(4)-150(252)
テラクラスター / こうそくスピン / めいそう / ほえる
S…最速。+1で最速黒バド抜き
C…無振りザシアンへのステラ高速スピン+ステラクラスター2発で乱数93%
自分は積むけど相手の積みは許さない理不尽亀。高速スピンによって立ち回りの幅が広がりすぎた。ディンルーのステロ撒菱展開に抗えるのが本当にえらい。裏のキリンで火傷を入れてうまいこと立ち回ればディンルーをほぼ無力化できる。また、ミリ残ししたポケモンを積みながら倒す動きも強かった。タイプ一致ステラ高速スピンの火力もバカにならないので、対ザシアン対面ではそのダメージのおかげで勝つことができる。不撓の剣が残ってたら無理だけど。
また、吠えるの採用によりあらゆる対策を無効化できた。ルナアーラや黒バドと積み合いになった際、相手視点見えない「吠える」によって即降参を貰えることが非常に多かった。受けループもハピラキと積み合って吠える→後出しで受けきれず降参 の流れで勝っていた。相手視点ではPPを枯らすという選択肢があるため、「変に殴るよりしっかり積み終わってから受けきればいい」という思考になりやすいのも、これが決まる確率を上げていたんだと思う。そういう相手との認識のズレを利用できる点も、かなり好みだった。
そして吠える+高速スピンの強みはそれだけではない。先述した通りストッパーの役割が重要であるため、時にはテラスシェルを盾に吠えるで妨害することもある。テラパゴスで詰めるのが得策ではないと考えた場合は、ステロを弾いて裏のパオジアンで詰める選択肢もある。ステロ+吠えるで荒らして、三体目でスイープという強い動きを選ぶことができるのも、立ち回りの幅があって強かった。対チオンジェンに限って言えば、高速スピンで宿木を弾きながら起点にすることができるのもえらかった。はたきおとすがあると無理です。
オオニューラ @ レッドカード
テラスタイプ: みず
特性: かるわざ
性格: いじっぱり
171(124)-167(12)-111(244)-54-101(4)-156(124)
フェイタルクロー / インファイト / つるぎのまい / こらえる
過去の記事とほぼ一緒の型↓
https://usagi-chappy.hatenablog.com/entry/2023/09/01/214614
A…HB252補正無しハバタクカミを+2フェイタルでステロ込み乱数93%
無振りコライドンを+2インファでステロ込み確定1発
無振りディンルーの地震確定耐え
水ウーラの陽気水流連打+アクジェを97%耐え
HD…臆病ハバタクカミの眼鏡ムンフォを81%耐え
臆病黒バドのアストラルビットを最高乱数以外耐え
S…軽技発動でブーストツツミ抜き、-1の軽技発動でツツミ抜き
最凶で最強の猫。いつもの。今期のMVP。相手の積みエースをこらえるで無理やり流す。1発でやられない相手には剣舞して3タテするだけ。 「何の補助もなく出てきたと思えば1ターンで詰んでいる」という相手視点どうにもならない感じが、使っていて最高のポケモンだった。
テラスは、テラパゴス視点重いハッサムに対して耐性をつけられる水にした。テラパゴスを雑に扱ってオニュを通すプランにした場合のみ、テラス権を使う。黒バドに打点がないのがネックだが、コンセプト上こらえるを外すわけにはいかないのでシャドクロの枠はない。そこは途中から加入したキリンのおかげで解決できたと言えなくもない。もう一つの弱点として、テラスタルによる耐性変更で簡単に返されるという問題がある。その場合はテラパゴスのテラクラスターが通るので、それを嫌がってテラスを切らないせいで崩壊する相手を何度も見てきた。
もっというと毒菱を撒く顔ができるのもちょっとえらい。どこを取ってもテラパゴスの最高の相方であった。
ブリジュラス @ イバンのみ
テラスタイプ: ドラゴン
特性: がんじょう
性格: うっかりや
165-139(108)-150-194(252)-63-124(148)
ラスターカノン / りゅうせいぐん / ハードプレス / ステルスロック
C…特化
S…準速キノガッサ抜き抜き
A…余りでできるだけ高く
D…臆病C252キラフロルのマッドショットで81%でイバン圏内
ちょっと変なブリ。実数値を見て分かるでしょうか。そう、D個体値0の下降補正です。
ほぼ100%の初手選出。基本的にはステロを撒けばOK、できるならイバンで殴ってもらいます。毒化粧のキラフロルには絶対に打ち勝って欲しいので、襷持ちマッドショットの型を想定してD個体値を落としている。また、コライカミ対策としてハードプレスを採用。初手コライドン対面、蜻蛉読みで打っちゃお!ってことです。居座られたり別のポケモンに引かれた場合、ヘビーボンバーでは火力が無さすぎるためハードプレスを選んだ。ヤンキー行動ではなくそこそこなリターンがあるので多分許されるはず。初手オーロンゲの光の壁に対して想定外の削りができる点が特に優秀だった。とはいえヘビボンならHB特化カミを落とせたな〜って場面も多いのでなんとも言えない。
リキキリン @ かえんだま
テラスタイプ: くさ
特性: テイルアーマー
性格: ずぶとい
223(220)-99-132(236)-131(4)-91(4)-86(44)
くさむすび / でんじは / ねがいごと / トリック
H…16n-1
S…無振りハッサム抜き
B…余りでできるだけ高く
イカれたキリン。場に出すだけで「え、なんで燃えた??」と相手の思考が停止し、次のターンに45秒使わせることができる。このキリンのすごいところを並べると、
黒バドにタイプ上強く、カイリューの神速を無効にできる 襷オオニューラの猫騙しを無効にしてツインビームで貫通できる(顔をしている) 宿木を無効にできる顔をしている 欠伸の一貫を切れる 願い事でテラパゴスを蘇生できる 何かしら状態異常を撒ける 草打点がちょっとえらい
といったところ。某実況者が対黒バド専用兵器の型を広めてくれたおかげか、シャドボ警戒でテラスを切ってくれることも多かった。黒バド+鉢巻カイリュー、チョッキディンルー、ヘイラッシャあたりの強い並びに対して仕事ができるのが強かった。火傷ダメージで自主退場できると黒バドのいななきが発動しないのも結構便利で、なんか色々噛み合っていた。対黒バドの勝率を上げてくれた神。
ソウブレイズ @ オボンのみ
テラスタイプ: フェアリー
特性: もらいび
性格: わんぱく
175(196)-145-145(252)-72-120-113(60)
むねんのつるぎ / かげうち / ビルドアップ / ちょうはつ
S…最速ガチグマ抜き
ふつーのソウブレイズ。分かりやすい対策枠。コライドンとラッシャは同居している場合は出せないが、逆に言えば相手はその2体を間違いなく出す。そうなるとステロ+オオニューラのフェイタルで荒らしまくってパゴスで勝つプランが見えやすいので助かった。初手コライドンの蜻蛉を誘いやすいのも、補完枠として良い仕事をしてくれていたと思う。
パオジアン @ きあいのタスキ
テラスタイプ: ゴースト
特性: わざわいのつるぎ
性格: ようき
155-172(252)-101(4)-99-85-205(252)
つららおとし / せいなるつるぎ / ふいうち / つるぎのまい
ただのパオジアン。第二のエース。扱うのがかなり苦手なポケモンだが、剣舞を採用したことで割と好きな性能になった。零度が流行っているおかげで刺さることが多かった気がする。零度使いのみんなありがとう(笑)。
【選出】
基本選出…ブリ→オニュ→パゴス
8割ぐらいこれです。相手の構築にサフゴがいないことだけ確認すれば大丈夫。多分勝てます。
対コライドン(ラッシャ無し)…ブリ+ソウブレ+@1
@1はオニュかパオが多いです。パゴスは出さない方がいいでしょう。
対黒バド…ブリ+キリン+パゴス
キリンの出番です。頑張ります。
その他、パオ→オニュ→パゴスやブリ→パゴス→パオとかの選出も結構します。黒バド以外にもキリンはたまーに出します。まぁそんな感じです。
【重いポケモン】
・ドオー
オニュもパゴスも不利。ほんとやめてほしい。
・ディンルー
重いです。パゴスの高速スピンとキリンでなんとかしますが、吹き飛ばしのタイミングが噛み合わないと面倒です。
・襷オオニューラ
ツインビームをご存知でない人に初手投げされるとガチきつい。エレキシードオニュには一度も負けてません。
オオニューラでこらえるしかありません。噛み合わずアンコールされると勝てません。まぁマッチングしなかったのでセーフ。
【改善案】
・浮いているポケモンを入れた方がいい。環境に存在する地面タイプは重量級が多く、上から殴ることで解決していることが多かったが、相手目線技選択しやすいのは良くない。キリンの枠をどうにかするべきだが、変に勝率がブチ上がったせいで有耶無耶になってしまった。
・電気が一貫している。テラパゴスが強すぎて対ミライドンの勝率が高いため、これも有耶無耶になっている。さすがに地面枠を入れた方が良さそう。
【感想】
自分は剣盾エアプなので初の伝説環境でしたが、テラパゴスのおかげで楽しめました。でもやっぱり難しいですね〜。明確なエースを作りやすいという環境は合ってますが、相手目線分かりやすいエースはあまり好きじゃないんですよね〜できるだけ初見殺しで勝ちたいので。まぁちゃんとポケモン上手くなっていくしかないと感じました。実力次第でもっと上に行ける構築だったと思います。とりあえずレート2000から一勝するところまで上げられたので、次からもさらに上を目指していこうと思います。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!
最後に、テラパゴスの単体考察を書いときます。興味ある人は見てってね〜ではまた〜〜
【テラパゴス考察】
今回のテラパゴスに辿り着いた経緯を書きます。
⑴蝶舞ねをはるバトンテラパゴス
1発目がこれ。ねをはるバトンができるポケモンはキレイハナのみ(ドーブルを除く)であったため、蝶舞も絡める形になった。バトンが成功すれば吹き飛ばしに耐性のあるグライオンになる!こんな最強ポケモン他におらんやろ!!
…最弱でした。そんなことが許されるはずありませんでした。挑発されたら終わり、毒菱されたら終わり、コライドン対面でバトンできるわけない。そもそも等倍テラクラスターだけでは3タテできる性能はなかった。その後クエスでの加速バトンも試して悪くはなかったが、そもそもテラパゴスをバトンで運用する前提が弱すぎるという結論に至った。
⑵ガエンゴリラテラパゴス
たなけーさんの配信で、自分のより100倍強いテラパゴスに出会った。丸パクリして使ってみると確かに強かったが、ゴリラガエンの練度の低さが目立って微妙だった。また、負けパターンとして多かったのがルナアーラの月光によるPP枯らし、チオンジェンの身代わりによるPP枯らし、グライオンによるPP枯らし&TOD。こちらの形は作りやすかったが、逃げ切られることが多くて楽しくなかった。これを完成形にした方が最終5位を獲っていたので、これが結論だったのかもしれない。
⑶毒菱みがまもテラパゴス
最初に注目されたテラパゴスといえばこれ。うわっきーさんがオフ大会で優勝した形ですね。これも言ってることは強いが、毒菱は対策していない構築に刺さる戦術であって、最終日までに構築を仕上げている強者に通用するものではないと感じたため断念。どうやってもグライオンに勝てない点も、あまり好きではなかった。とはいえプレイヤー側の構築が固まっていない、5月序盤の大会で毒菱テラパゴスを持ってきたうわっきーさんは本当にすごいんだなと思った。
この結果から
⑴バトンはやめた方がいい。相手にテラスを切らせる圧が必要
⑵TODやPP枯らしの負け筋が常に付き纏う
⑶毒菱は強力だが、みがまもはやりすぎ
ということが分かった。
これらを加味して考え続けた結果、高速スピンによる第2エースの補助と対面性能の向上、吠えるによるPP枯らし対策を組み込んで現在の型が完成した。オオニューラを置くことで毒菱を匂わせていたのも効いていた気がする。また前線で相手にテラスを強要させるのも、今回の構築はしっかりできていたと思う。
しかし、この技構成はもちろんメリットばかりではない。守るがあればテラスシェルを復活できた場面もあるし、身代わりがないせいで状態異常を通される場面もある。ロックカットなら上を取れるのに、ゴーストタイプと対面しているからSを上げられない、ということもある。結局は許容できる範囲を自分で決めて、一般枠でどう解決するかが大切であるため、人によってどのタイプが好きかは異なると思う。少なくとも今回は、レッドカードオオニューラという最高の相棒がハマっただけという話。
おわり!